【ワシントン共同】米製薬大手ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを導入したイスラエルで1月から4月の感染状況を分析した結果、2回接種から7日を経ると95・3%の感染予防効果が見られたと、同社やイスラエル保健省などのチームが英医学誌ランセットに5日発表した。
実用化前の臨床試験で発症率を大幅に低下させる効果が報告されていたが、実際の接種でも高い有効性が示された。1回接種だけでは効果が劣ることも分かり、チームは「2回接種が重要だ」と呼び掛けている。
発表によると、イスラエルでは4月3日時点で、接種対象の16歳以上のうち72%(約471万人)、65歳以上では90%(約102万人)がそれぞれ2回接種を完了した。
接種した人たちの状況を未接種の人たちと比較した結果、2回接種から7日後以降の感染予防効果は95・3%、重症での入院は97・5%、死亡を96・7%防ぐ効果が見られた。85歳以上に限っても感染を94・1%防ぐなど有効性は高く、16~44歳では、死亡を100%防いだ。
一方、1回接種では感染予防効果は57・7%、死亡を防ぐのも77・0%にとどまった。
評価した1月末から4月初旬までの間で、イスラエルでは約23万人の新型コロナ感染を確認し、94・5%は英国で見つかった変異株だった。
チームは、ワクチンの効果の持続期間が不明なことや、新たな変異株が出現する恐れがあり、流行の制御に課題があることを指摘した。
北海道新聞の記事はこちら。
COVID-19 vaccine impact in Israel and a way out of the pandemic (ランセットの論文)
ANN news CHの動画はこちら。
0コメント