2024年10月1日 18:50(10月2日 5:59更新)
北海道中央バス(小樽)の路線バスが9月末で廃止された道内2地域で1日、代替交通が運行を始めた。岩内町、共和町、泊村、神恵内村の後志管内4町村を走るマイクロバスの第1便は、さっそく学生らが利用。人口減や運転手不足で路線バス網が縮小する中、地域住民の足の確保へ、官民が知恵を絞っている。
1日午前6時12分。神恵内村川白地区では中央バスの神恵内線(岩内ターミナル~川白間)の発着地点を岩内高校まで延ばした「岩宇地域海岸線」(通称・しおかぜライン)のマイクロバスが運行を開始。岩内高2年の板谷緋乃さん(17)は「吹奏楽の部活も続けられそう」と笑顔を見せ、車内に乗り込んだ。
代替バスは「岩宇地域公共交通活性化協議会」が、共立ソリューションズ(東京)に委託。平日5往復、土日祝日3往復を走らせる。同社の小山哲郎社長は「期待に応えられるよう、安全第一で運行する」と話す。
空知管内では「滝川美唄線」など3路線が廃止に。このうち美唄市は、予約制乗り合いのデマンドバスを12月までの実証運行としてスタートさせた。人工知能で運行ルートを効率化する。
2025年3月末の路線廃止をにらんだ動きもある。「滝川市内線」がなくなる滝川市では、空知中央バスが中型バス(50人乗り程度)を運行予定。「月形線」(岩見沢市~空知管内月形町間)廃止を巡っては、アオヤナギ観光バス(月形)が路線バスを走らせる。北大大学院工学研究院の高野伸栄教授(交通計画)は「地域にとって最善になるよう、行政と住民が対話を重ねる必要がある」と話す。
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