2024年10月1日 9:41(10月2日 6:22更新)
65歳以上の高齢者と基礎疾患のある60~64歳の人を対象とした新型コロナウイルスワクチンの初めての定期接種が1日、始まった。来年3月末までに1回接種できる。厚生労働省は「ワクチンは重症化予防効果が確認されており、安全性についても重大な懸念は認められない」として、接種の検討を呼びかけている。
定期接種では、低所得者を除き自己負担が生じる。接種費用は1万5千円程度とされるが、自己負担額が最大7千円となるよう、国が接種1回当たり8300円を各自治体に助成する。独自の補助をする自治体もあり、東京都では自己負担額は2500円以下になる方向。対象外の人が受ける場合は原則全額自己負担の任意接種となる。
車いすの夫と共に、板橋区医師会病院(東京都)で8回目の接種を受けたパート従業員福島順子さん(71)は「案内が区から届き、基礎疾患があるので早めに来た。コロナにかかることはあるかもしれないが、軽く済めば良い」とほっとした様子。高橋典明院長(呼吸器内科)は「高齢者や基礎疾患のある人の中には肺炎になる方もいるので接種を勧めている」と話した。
使用されるワクチンは5製品。今回から、メッセンジャーRNA(mRNA)が細胞内で複製される「レプリコン」と呼ばれる「Meiji Seika ファルマ」のワクチンが加わった。他に米ファイザー、米モデルナ、第一三共のmRNAワクチンと、武田薬品工業の組み換えタンパクワクチンがある。
いずれもオミクロン株の「JN・1」に対応しており、国立感染症研究所は現在主流の「KP・3」に対しても、従来のワクチンより効果が期待されるとしている。どのワクチンが使用できるかは医療機関によって異なる。今シーズンの接種が本格化したインフルエンザワクチンとの同時接種も可能。
生後半年以上の全ての人を対象とした無料の「特例臨時接種」は今年3月末で終了した。
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